カナダ人も知らない!州税を払わずにオンラインショッピングを楽しむ方法

2020年はオンラインショッピング市場が歴史上最も大きくなった年。僕は元々、返品や交換が簡単にできるという理由もあって、可能な限り店頭で購入するタイプでしたが、そんな僕ですら、2020年をきっかけにすっかりオンラインショッパーの仲間入りとなってしまいました。

また、僕はどんな小さなショッピングであっても自分が納得するまで入念な情報収集と価格比較をする性格なのですが、2020年の数多いオンラインショッピングの経験から、今まで知らなかった超お得な方法を発見してしまったのです。

それが今回紹介する、オンラインショッピングで州税を免れる方法です。これはカナダ人ですら知らない人が多い超マイナーな方法ですが、今後アナタのショッピングをオンラインに切り替えてしまう力を秘めています。

カナダの各州の税率

まずは基礎中の基礎。カナダは州によって採用している税金の種類と税率が異なる、ということをおさらいしておきましょう。そもそも州税が分からないという人のために、カナダの各州が採用している税金の種類とその税率について紹介しておきます。

  • GST(Goods and Services Tax)
    消費税/連邦税
  • PST(Provincial Sales Tax)
    州別に課税する州税
  • HST(Harmonized Sales Tax)
    GST と PST が組み合わされた消費税/連邦税
州名GSTPSTHST合計
消費税(GST)+州税
British Columbia 5% 7% 12%
Manitoba 5% 7% 12%
Quebec 5% 9.975% (QST) 14.975%
Saskatchewan 5% 6% 11%
消費税(GST)のみ
Alberta 5% 5%
Northwest Territories 5% 5%
Nunavut 5% 5%
Yukon Territory 5% 5%
州税を含めた消費税(HST)
New Brunswick 15% 15%
Newfoundland & Labrador 15% 15%
Nova Scotia 15% 15%
Ontario 13% 13%
Prince Edward Island 15% 15%

表を見てわかるとおり、カナダの各州の税金は「消費税+州税」「消費税のみ」「州税を盛り込んだ消費税(HST)」の3つのタイプに分類することができます。

州税を免れる方法

州税を免れる方法は、簡単に言うと、「自分が住む州ではない別の州の店のオンラインストアから購入する」というだけです。

カナダの場合は州によって適用される税金の種類やその税率が異なりますので、今回は僕が住む BC州を例に紹介します。

たとえば、僕が Canon のカメラ 「EOS R6 ($3,499 CAD)」を購入しようとした場合、最寄りの電気屋で購入すると、消費税(GST)5%州税(PST) 7%合計 12% が課税され、合計金額は $3,919 となります。

同じBC州内で購入した場合

Canon EOS R6 Camera Body:$3,499
PST:$245
GST:$175
合計: $3,919

一方、今回紹介する方法に従って、オンタリオ州トロントにある Camera Canada という店のオンラインストアで同じものを購入すると、消費税(GST)5% だけで購入でき、結果 $3,674 となります。$245 も節約できます。

オンタリオ州にある店のオンラインストアで購入した場合

Canon EOS R6 Camera Body:$3,499
GST:$175
合計: $3,674

しかし、果たして「自分が住む州ではない別の州の店のオンラインストアから購入」すれば全てのケースで州税が免除されるのでしょうか?また、BC州以外に住んでいる人の場合はどうなるのでしょうか?

実はこの方法を実現させるためには、いくつかの条件が整う必要があります。

州税を免れるための条件

この方法を利用するために必要な絶対条件を伝授します。この条件はあくまでも、満たしていれば販売店側が課税しない可能性が高いだけであり、州税の支払いを拒否できる購入者側の権利ではありませんのでご注意ください。

条件1 :: オンラインショッピングであること

オンラインで購入することが絶対条件です。テレフォンショッピングなんてものがあればそれでも同じですが、カナダでは一般的ではありません。最寄りの店舗で購入する場合は、どう頑張っても自分が住む州の税金からは逃れることはできません。

条件2 :: 自分が住む州に州税があること

自分が住む州(配送先の住所の州)に、そもそも州税がないことには話になりません。

カナダには13の州がありますが、その内5つの州では、消費税(GST)州税(PST)を組み合わせた HST(Harmonized Sales Tax)という税を採用していて、州税が存在していないため残念ながらこの方法を利用することができません。さらにアルバータ含む他4つの州は、消費税(GST)のみで州税自体が存在しませんので、店舗で買おうがオンラインで買おうが州税とは無縁です。

たとえば、BC州の場合は GST 5% と PST 7% に分かれているので条件は満たしていますが、オンタリオ州は HST 13% なので、オンタリオ州(トロントなど)に住む人は利用できません。

要するに今回の方法が対象となるのは下記の4州のみとなります。

  • BC州(British Columbia)
  • マニトバ州(Manitoba)
  • サスカチュワン州(Saskatchewan)
  • ケベック州(Quebec)

しかし残念ながらケベック州に関しては、ほとんどの場合において今回の方法は適用されません。その理由については後で説明します。ということで、結局カナダ国内で今回の方法が利用できるのは主に 3州のみということになります。

条件3 :: オンラインストアの実店舗が自分の住む州にないこと

オンラインストアを運営する実店舗や倉庫、オフィスなどがカナダ国内にある場合、それが自分の住む州に存在しないというのが絶対条件です。仮に自分の州に店舗がなくても、カナダ国内で手広く店舗を構えるような大手チェーン店では適用されないことが多いので、自分の州以外の特定の州だけにしか店舗を持たない小規模な店を狙うのが確実です。

たとえば、カナダのカメラ専門店と言えば、カナダ全域に手広く店舗を構える「Henry’s」や「Vistek」などが有名で、「Henry’s」はバンクーバーに店舗があり、「Vistek」はBC州に店舗がありませんが、どちらのオンラインショップも同様、BC州の人には GST + PST 両方が課税されます。一方、オンタリオ州にある「Camera Canada」 、アルバータ州の「The Camera Store」、マニトバ州&サスカチュワン州の「Don’s Photo」、ケベック州の「ExcellentPhoto」などなど、特定の州だけに店舗を構えるような店のオンラインストアで購入する場合は、GST のみしか課税されません。

ちなみに、そもそもアメリカなど別の国を拠点とするオンラインストアで国を超えて発送される場合、購入時には税金は一切課税されなかったりしますが、この場合、送料関税がかかり結果的に高くつくこともありますので注意が必要です。

送料についても忘れずに!

オンラインで購入する場合に通常発生する“送料”。州税を逃れられたとしても、送料がかかってしまっては元も子もありません。しかし通常、カナダのオンラインストアでは、$60以上、$80以上など、特定の金額以上の場合は送料無料としているところが多いので、今回の方法は、比較的高額の商品を購入する場合にこそ有効だと思ってください。

州税がかからない理由

ここまで、州税から逃れる条件について説明してきましたが、それでは果たしてなぜこのようなことが起こるのでしょうか。

そもそも、(カナダの)オンラインショッピングにおいての課税は、販売元がどこであるにせよ、購入者の住む州(配送先の住所)の税金、税率が適用されるという基本ルールがあります。たとえば、ケベック州を拠点とするオンラインストアがBC州に住んでいる人に販売/配送する場合はBC州の税金(5% + 7%)、アルバータ州に住んでいる人に販売/配送する場合はアルバータ州の税金(5% のみ)を適用するといった感じです。

そして販売店側は、徴収した分の税額を適切な方法で国/州に支払わないとならず、この時に必要となるのが税金を払うためのアカウント(税金番号)です。消費税(GST)は国に支払うものなので、州に関係なく同じアカウントで支払うことができますが、州税に関しては州ごとにアカウントが異なるので、税金を納めるためには各州税ごとのアカウントを取得しておかないとならなくなります。たとえば BC州の税金(PST)を納めるためのアカウント、マニトバ州の税金(RST)を納めるためのアカウントのように。

しかし、各州は州外のビジネスに対して納税の対象/例外を定めていて、販売店側はそれに従って納税/課税するかどうかを判断しています。

そう。今回紹介した方法は、この「各州税の納税の例外」が大きく関係しているわけです。

僕は経理専門ではないので詳細は省きますが、ポイントとなる個所を大まかに説明すると、多くの州税は、他州のビジネスに対して、”課税対象の商品/サービスであっても、その州に住む人がターゲットになるような販売でない限り、その州に納税しなくても良い” と定義しているのです。なんか曖昧な表現ですね。

たとえば、オンタリオ州の店がオンラインストアでカメラ用品を販売する場合、BC州の人を特定して宣伝/販売をしていなければ、BC州の税金(PST)は徴収/納税しなくても良いという感じです。要するにインターネット上で不特定多数の人に販売しているような一般的なよくあるオンラインストアの形態であれば、大抵はこれに該当するということです。ただし、これはあくまでも他州のビジネスに対しての例外ですので、BC州に実在する販売店やオフィスがBC州内の人に販売する場合は当然適用外となります。

中には、厳密には納税の義務がないものの販売店側の事情で納税/課税している場合もありますが、課税しない方が売りやすくなりますし、徴収&納税の手間も省けるなどの理由から、比較的小規模な販売店の多くは、この例外をうまく活用しているというわけです。

これが今回のようなことが起こるカラクリです。

Quebec州だけはダメ!!

Quebec州は、消費税 5%(GST)+ 州税 9.975%(QST ) と、州税が独立しているものの、Quebec州は他州のビジネスに対して同様の例外を設けていないため、Quebec州民は、ほとんどの場合、14.975% の税金が課税されてしまうことになります。

他都市のオンラインストアの探し方

今回の方法を適用するには、まずは条件を満たすオンラインストアを探さないとなりません。

しかし、Google などで普通に検索すると、検索元のロケーションなどからローカルの店が上位に上がってきてしまいますので、特定の都市を指定して検索する必要があります。大抵の場合、大都市から順番にチェックしていけば希望のオンラインストアを見つけやすいのではないかと思います。

カナダの都市(人口順)
  • Toronto(トロント)
  • Montreal(モントリオール)
  • Vancouver(バンクーバー)
  • Calgary(カルガリー)

候補ストアの検索

ロケーションを指定して検索する手っ取り早い方法は、店の分野や商品カテゴリなどのキーワードと一緒に追加で都市名を入れることです。たとえば、「toronto camera store」「toronto bike store」「toronto sports store」など。

もしくは、より確実に都市を限定して検索結果を取得したい場合は、検索結果のURLに「near=都市名」というパラメータを追加します。トロントの場合は「near=toronto」とします。パラメータを繋げる「&」を忘れずに。

その他、GoogleMap Yelp でも特定の都市の店舗を検索することが可能です。

しかし、これらの検索結果にはカナダ国内各都市に店舗を構える大手チェーン店も含まれてきますので、そこからは個別にWebサイトをチェックしていくしかありません。

ロケーション個別チェック

検索結果のWebサイトを1つづつチェックしてきます。実店舗のあるオンラインストアの場合、各店舗の住所や連絡先、営業時間の書かれたページが必ずあります。通常は、サイトの上部か下部に「Store Locator」「Locations」「Hours」または「Contact」などのリンクがありますので、そこから各店舗が大手チェーン店ではないこと自分の住む州に店舗が存在しないことを確認します。

課税チェック

条件に当てはまるオンラインストアが見つかったら、次は実際に州税が課税されるかどうか確認してみましょう。実際に適当な商品をカートに入れて、支払い完了の直前まで進めることで州税の課税の有無を確認することができます。

オンラインストアのWebサイトというのは、同じECプラットフォーム、またはECパッケージを使用してサイト構築していることが多かったりするので、購入の画面/流れが全く同じという場合も結構あります。

とりあえず、必要な情報を入力し支払い完了の直前まで進めてみましょう。どのサイトも、配送先の 州の選択郵便番号の入力がされた後に税金や送料を計算し最終支払額を表示する仕組みになっています。サイトによっては住所を全て入力し、次のページで最終金額が表示される場合もあります。

中には、購入手続きの前にメールアドレスの入力が必要となる場合もありますが、クレジットカードの情報を入力し支払いが完了するまでは購入したことにはなりませんのでご安心ください。

一度対象となるオンラインストアを見つけてしまえば、次回からはスムーズに購入できるので、探す手間は最初だけだと思って地道に頑張ってください。

参考までに、たとえオンラインストアであっても、競合他店との価格競争システム「最安値保障」は適用できる場合が多いので、州税の課税の有無に関わらず、同じ商品を安く売っているカナダ国内の他の店があった場合は、個別に問合せするなどして確認してみてください。

北米での一般的なショッピングテクニックについては下記の過去記事を参考にしてください。

この記事を書いた人

日本では主にUNIXサーバーの構築、運用などに携わり、2006年に仕事を辞めてカナダに来てそのまま永住。

カナダでは、日本からカナダに留学や永住、ビジネスで渡航する人たちのサポートを行う傍ら、専門分野+趣味でもあるWeb制作、運用を継続しながら、最近では写真/動画撮影、動画制作、モーショングラフィックなど、新しい分野のスキルアップに励んでいます。

Peas Code は、僕が過去の経験の中で学んだことを、特定の分野に限定せず公開していくことを目的としています。中にはコードに見えてしまうような意味不明な僕独自の理論も含まれますが、知っていると平和になれると言う意味で、Peas(peace → peas) Code と名付けました。これが意味不明か・・・。

僕について、もうちょっと詳細を知りたいという変わった人は[About me]を見てください。

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